現在、当クリニックでの乳癌検診では、
(1)乳房触診
(2)乳房超音波(エコー)検査
(3)マンモグラフィー(乳房X線)検査
の3種の検査を行っています。
日本ではこれまで乳房触診のみの乳癌検診が一般的であったのですが、現在では触診のみでなく、「触診とマンモグラフィー」もしくは「触診と超音波検査」といった乳癌検診が多く行われています。
超音波検査(エコー)
診察台の上に仰向けになり、皮膚にゼリーを塗って、プローブ(端子)をあて、乳房の内部を観察する検査です。痛みはなく、体への負担はほとんどありません。検査中は、画面を見やすくするために、診察室を暗くします。数mmの小さな腫瘤(しこり)を見つけたり、しこりの性状が詳しくわかる検査です。細かい石灰化は見えません。
マンモグラフィー検査
乳腺専用のX線装置を用いた、レントゲン検査です。乳房を片側ずつ、上下あるいは左右から圧迫して、薄く平らにして撮影します。通常、片側2方向とります。圧迫する際に、痛みを感じることがありますが、なるべくリラックスして力を抜くことで痛みが軽減されます。腫瘤(しこり)や石灰化・乳腺のゆがみなどを確認します。(石灰化には、明らかな良性のもの、悪性のもの、どちらとも言えないものがあります。)
乳腺の量が多い人(一般的には閉経前の人。乳腺組織は年齢とともに、脂肪に置き換わりますが、出産・授乳歴などにも影響されるため、年齢だけでは一概に言えず、個人差が大きいです。)では正常乳腺自体が白くうつり(高濃度乳腺)、腫瘤が隠れてしまうことがあります。レントゲン検査のため、妊娠中の方は、基本的に受けられません。
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マンモグラフィー |
超音波検査 |
| 長所 |
・触診や超音波でしこりを認めない
乳癌でも石灰化、乳腺のゆがみとして乳癌を発見できる。
・石灰化の性状や範囲がわかる。(乳腺のゆがみ、石灰化を認めても必ずしも乳癌とは限りません)
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・数ミリの小さなしこりを見つけやすい。
・しこりの性状がわかりやすい。
・妊娠中でも可能な検査である。 |
| 短所 |
・痛みを伴うことがある。(注1)
・年齢、乳腺量の個人差により
詳細な診断ができないことがある。
・妊娠中またはその可能性がある時は検査不可能。(注2) |
・細かい石灰化や性状、範囲は確認できない。
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(注1)
マンモグラフィー検査に伴う疼痛は個人差があります。また月経周期の時期でも多少は異なります(排卵後から月経直前では乳房がしばしば硬くなるため、痛みも増す可能性があります)。閉経前の方の乳癌検診はできれば月経開始5日〜7日ぐらいの頃に受けていただくほうがお勧めです。この時期であれば妊娠の可能性も低く放射線検査も心配ありません。
(注2)
X線検査のため多少は放射線被爆がありますが、乳房の局所的なものです。また1回に被爆する放射線量はごく微量であり、全身に影響したり、骨髄抑制や白血病、発ガン等の可能性はまずないと考えてください。
乳癌検診は基本的に症状がない方でも1年に1回は受けていただくことをお勧めします。特に乳がんの罹患率が高くなる40歳以上の女性を対象に厚生労働省では「2年に1回の触診とマンモグラフィーによる乳癌検診(マンモグラフィー併用検査)」を勧めています。
当クリニックではこれに準じ40歳以上の女性に関しては、マンモグラフィー併用検査と超音波併用検査を隔年で受けていただくようお勧めいたします。(ただし初回のマンモグラフィーで要経過観察の所見があれば半年後や1年後に再検査させていただくこともあります)
また、20〜30歳代の方では乳腺の密度が高く(高濃度乳腺)、マンモグラフィーでは詳細に判断できない場合が高頻度に認められます。したがって超音波検診を中心としていただき3〜5年に1回程度でマンモグラフィーも併用されてみてはいかがでしょうか。
また、年齢を問わず乳腺量には個人差があります(40歳以上の方でも乳腺量の豊富な方はいらっしゃいます)。できれば初回検診は触診、マンモグラフィー、超音波検査をすべて受けていただき、ご自身が今後どのような検査をどのぐらいの間隔で受けるべきかを乳腺科医師にご相談されるのもよろしいかと思います。
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